どうも、音無です。
地震が発生すると、地面は大きく揺れるので、さまざまな被害が起こります。
例えば、ライフラインの寸断、建物の倒壊、火災、津波などです。
また、その他にも多くの二次災害が発生することもあります。
そのため、日常生活の中でいつ地震が発生しても慌てることがないように、自宅でできる備えをしておくことがとても大切です。
なお、マンションにお住まいの方は戸建て住宅よりも、地震の揺れを大きく受けやすい傾向にあります。
実のところ、建物には固有の揺れ方があり、高層の建物ほど揺れの影響を受けてしまうのです。
こうしたことを踏まえ、マンションならではの地震の備えをしておく必要があります。
しかし、どのような備えをするべきかと悩まれるかもしれません。
そこで今回は、マンション居住者がする地震の備えと防災グッズについてご紹介します。
マンション居住者がする地震の備えと対処法

1995年1月に発生した、阪神・淡路大震災ですが、地震の影響で倒壊したマンションがたくさんありました。
実のところ、阪神・淡路大震災で倒壊したマンションは、「旧耐震基準」によって建築された物件であったため、最大震度7を観測した揺れには耐えられなかったようです。
ですが、現在ある多くのマンションは、「新耐震基準」によって建築されているため、倒壊するリスクはほとんどありません。
理由は、建築基準法で定められている耐震基準が改正されたことにあります。
- 1981年5月以前:旧耐震基準:震度5程度の揺れでも倒壊しない
- 1981年6月以降:新耐震基準:震度6~7程度の揺れでも倒壊しない
事実、最大震度7を観測した東日本大震災では、一部損壊はあれど、倒壊したマンションはなかったと記録されています。
しかし、マンション自体は倒壊しなくとも、地震による揺れの影響で荷物が散乱して負傷、またライフラインの停止により避難を余儀なくされた人は大勢いました。
そのため、地震が発生しても被害を極力軽減するために、事前の備えや対処法を理解しておく必要があります。
具体的な内容については、以下にて一つずつご紹介をしていきます。
家具・家電はしっかり固定する

地震が発生すると、建物は大きく揺れるので、家具や家電はしっかり固定をしておくことが大切です。
特に、マンションは上層階の方が低層階よりも大きく揺れてしまいます。
これは、「長周期地震動」という、数秒から十秒ほどの周期で揺れる地震動が関係しており、高層マンションほど影響を受けて大きく揺れやすいようです。
そのため、大きな揺れで家具や家電が転倒、もしくは落下しないように、事前に固定をしておくことが重要となってきます。
例えば、寝室や子供部屋に設置することの多い、タンスや本棚は必ず固定をしなければいけません。
もし、無防備な睡眠中に地震が発生すると、とっさに身を守る行動がとれずに下敷きとなるリスクが高くなってしまいます。
事実、阪神・淡路大震災では、人が眠っている時間帯に発生したため、身を守ることができずに多数の方が家具類の下敷きとなり亡くなられました。
このような事象を避けるために、家具類はしっかり固定をするとともに、テレビや冷蔵庫などの家電製品も転倒防止対策を講じておく必要があります。

地震発生時は落下物から身を守る

家具や家電を固定しても、高い位置に置いていた荷物が地震の揺れで落ちてくることはよくあります。
そのため、落下物から頭を守るために、「机の下に隠れる」「クッションで頭を守る」などの行動に移すことができるよう、日頃からイメージトレーニングをしておくことが重要です。
なお、揺れを感じたときに慌てて外へ飛び出す人も多いのですが、揺れている最中に避難することはとても難しく、また危険でしかありません。
荷物か頭にあたったり、バランスを崩して転倒するリスクが高くなるからです。
こうした怪我をしないためにも、揺れている最中は無理に外へ飛び出さず、机の下やクッション類で身を守ることが大切です。
避難前にしておくべきこと

地震の影響で、自宅から避難をする必要があるとき、ガス栓は閉めてブレーカーも落とすことが重要です。
大きな地震が発生すると、揺れの影響でライフラインが寸断することがあります。
このとき、ガスや家電製品を使用していたときは強制的に落ちるのですが、復旧した際に再び動いてしまいます。
そのため、もしガスやブレーカーを落とさずに避難をしてしまうと、ガスや家電製品は動き続けて火災となる恐れがあります。
例えば、阪神・淡路大震災は1月の寒い時期であったため、各家庭で電気ストーブなどを使用していました。
このとき、停電から復旧したと同時に再び電気ストーブが作動し、散乱した荷物などに燃え移って多くの建物が延焼してしまったのです。
こうした火災を防ぐために、避難をする際はガス栓を閉め、ブレーカーを落としてから自宅を離れることが大切です。
なお、水道管が破裂して水浸しになる恐れも否定できないので、念のために止めておくことをおすすめします。
ちなみに、避難をするときにエレベーターを使用する方も少なからずいるのですが、途中で停電すると閉じ込められてしまいます。
エレベーターに閉じ込められると、救助されるまで時間がかかるため、どれだけ高層階のマンションに住んでいても、階段を利用して避難をすることが大切です。
マンション居住者が地震に備えておく防災グッズ

家具家電の転倒防止対策、落下物から身を守る方法、自宅から避難する際の対処方法を理解し、備えをしておくことは重要です。
しかし、地震後にマンションで生活する、あるいは避難所に向かう際の備えをしておく必要もあります。
具体的には、自宅の備蓄用や持ち出し可能な防災グッズを備えておくことです。
そこで、マンション居住者が地震に備えておくべき防災グッズを、準備しておく理由とあわせてご紹介していきます。
保存食、飲料水

地震発生後に、お店で飲食物を購入しようと考える人はとてもたくさんいます。
ライフラインが寸断したり、物流が途絶えると食べ物や飲み物に困るので、買いだめをして備えようと考えるわけです。
しかし、同じことを考える人は多いため、お店に人が殺到して商品はほぼ売り切れてしまいます。
そのため、欲しい食料品や飲料水を購入できなくて生活に困らないよう、あらかじめ自宅に備えておくことが大切です。
例えば、災害用の保存食や保存水は、5~7年と長期保存ができます。
長期保存ができればこまめに買い直しをしなくて済むので、地震の備えとして備蓄しておくと、食事や水分補給に困ることなく安心です。
なお、ライフラインの復旧や物流が再開されるまでを想定し、最低でも3日間は生活できるだけの備えをしておくことが重要です。

簡易トイレ

食料品や飲料水と同じく、人が生きるためにはトイレも必要不可欠です。
しかし、地震の影響で停電が起こると、トイレの水が流せないので使用することができません。
このとき、各自治体が設置する仮設トイレを使用する方法もありますが、基本的にすぐ設置されるわけでもないです。
仮に早く設置されたとしても、多くの被災者が利用することとなるので、長蛇の列を並んで順番が来るのを待つ必要があります。
これは、急いでいるときは非常に辛いもの。
なお、こうした状況を改善できる方法の一つが「簡易トイレ」です。
簡易トイレは水を使わなくても簡単に使用できるので、自宅に備えておくと非常に便利です。
特に、マンションの高層階に住んでいる場合、トイレに行くために毎回階段を上り下りすることは現実的ではありません。
小さな子供や体の不自由な方、お年寄りがいる場合、階段の上り下りを毎回するのは大変です。
そのため、停電中でも自宅で簡単に利用できる簡易トイレを備えておくと、階段を上り下りして仮設トイレを利用する必要もないので、大きな助けとなります。

懐中電灯、LEDランタン

地震によって停電が起きた際、部屋の電気をつけることはできません。
明るい日中であれば、光が差し込みマシかもしれませんが、夜は暗くなるので移動するのも困難です。
そのため、「懐中電灯」や「LEDランタン」を備えておくと、周囲を確認したり部屋全体を明るく照らすことができるようになります。
災害時には、とても役立つ防災グッズなので、それぞれ一つずつ備えておくと停電中には大きな効果を発揮してくれます。

まとめ:マンションの上層階ほど地震の備えをしておくことが重要

今回は、マンション居住者がする地震の備えと防災グッズについてご紹介しました。
日本は地震の発生する確率が高いので、日頃から備えをしておく必要があります。
二次災害に巻き込まれたり、生活に困ることがないよう、事前に備えをしておくと安心です。
特に、マンションにお住いの場合は、高層階になるほど地震の影響を受けやすく、その後の生活でも困難になることが予想されます。
そのため、あなたや家族が困らないためにも、本記事を参考に地震の備えをしてみてください。
それでは、今回はこれで以上です。
